長年愛される風呂敷の定番
元祖風呂敷といえばこの模様
深いグリーンに白いツルがくるくると伸びている唐草模様。唐草模様の名前を知らなくても、獅子舞やドロボウのイラストなどで、この柄をご存知の方も多いはずです。
おめでたい意味のある吉祥文様
ツル草は生命力が強く、途切れることなくツルをのばしていくことから繁栄や長寿などの意味があります。唐草文様はギリシアの神殿などの遺跡でも見られる葉を使用した文様が原型となったといわれています。
日本へはシルクロードを経由して中国から伝えられました。
ギリシアのものに比べると、図案化が進み、葉に当たる部分などは簡略化されほとんど原形をとどめていないそうですが、途切れることなくのびゆくツル草に込められた不変、永遠の命への願いは今も変わりません。
泥棒のイメージがついたワケ
戦前の泥棒は手ぶらで留守宅に上がり込んでいたそうです。まず最初に盗んだ物を持ち運べる大判の風呂敷を探し、それから仕事に取りかかるのです。
この頃の大判風呂敷といえば唐草文様。
風呂敷の柄は今ほど豊富ではなく、唐草文様の風呂敷が明治から昭和にかけて大量生産され、どの家庭にも必ず一枚あるものだったそう。
そして、大判の唐草風呂敷に盗んだ荷物を入れて運び出していたわけです。
誇張などもあるかもしれませんが、唐草風呂敷を使う泥棒のイメージは、こうした世相が面白おかしく伝聞された結果、ついたイメージなのかもしれません。
泥棒が手ぶらで行っても荷物が運び出せるぐらい、どの家にも唐草模様の風呂敷があったということですね!
端っこについている白い三角
この三角形の部分は「片布(へんぷ)」と呼ばれており、名前を書くためのスペースです。当店で取り扱いの唐草風呂敷の中では、
四巾(120cm)、五巾(170cm)、六巾(200cm)の風呂敷にこの片布が付いています。
唐草模様の風呂敷は明治時代から生産されているロングセラー商品。
全盛期にはほとんどの人が唐草模様の風呂敷を持っており、
自分の風呂敷と他人の風呂敷が混じらないように、と風呂敷に名前を書いていました。
当時は運搬用として風呂敷が多く使用されていたので、他の人と自分の風呂敷がわかるよう名前を書く必要があったのです。
柔らかな金巾生地を使用
金巾とは「カネキン」「カナキン」と読みます。30〜40番手の糸を使った、薄手で平織りの綿生地のことで、織物の中では定番品です。
金巾という名前はポルトガル語のカネキネ(canequine)からきているそうです。
経糸と緯糸は同じような密度で、均一な表面となり、あまり特徴のないシーツのようななめらかな生地。
シャーティングとも呼ばれ、男性のワイシャツの生地などにも使用されている他、テーブルクロス、エプロン、パッチワーク生地などにも用いられています。
素材 | 綿100% |
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サイズ | 六巾(約200cm×200cm前後) (風呂敷は完全な正方形でないため、多少前後します。) |
生産 | 日本製 |
ご注意 | 大きい風呂敷のため、真ん中に継ぎ目がございます。 |
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